バイオリンを弾いていると、弓を持つ指先に変な力が入ってしまって綺麗な音が鳴らなくてお困りの時はないでしょうか?
力を抜いて弾くと弾く程、力んでしまうなんてこともあるかと思います。
今回は弓を持つ指先に力が入ってしまう時の解決法をお伝えしていきます。
今回の記事をお読みいただくと、なぜ弓を持つ指先がグ~ッ!!と力が入ってしまうかの原因と音が綺麗に弾くポイントが分かり、普段の練習で取り入れていただけますので、最後までお読みいただければ幸いです。
グ~ッ!!と力の入った弓の指先がコレで解決!(動画解説)
なぜ弓を持つ指先に力が入ってしまうのか?
ではまず、弓を持つと力が入る仕組みについてお伝えします。
弓には大きく分けて、元弓、中弓、先弓と3つの箇所があります。
こちらの3つの弓の範囲でコントロールしにく箇所はどこになりますか?
一度考えてみてください。
そうなんです!
おそらくあなたは、元弓もしくは先弓と答えられたのではないでしょうか?
元弓が弾きにくいという人
元弓は弓を持つ手元に近いため、どうしても力が入りやすくなります。
すると音を鳴らした時に、ギーギーという音が鳴ってしまうパターンです。
先弓が弾きにくいという人
反対に先弓は弓を持つ手元から離れますので、力が入りにくくなります。
すると音を鳴らした時に、弱々しい音が鳴ってしまったり、弓が滑ってしまうことがあり、うまく弾けないパターンです。
このように、弓の範囲によって弾きにくいということがお分かりになられたと思います。
ですので、弓の範囲を全て同じ均等の力で弾いてしまうと、綺麗に弾けなくなってしまいます。
弓の指先に力が入ってしまう時の解決法
では解決法をお伝えします。
それは、弓の弾く範囲によって力を変えるということです!
元弓と先弓のお話をしましたが、わかりやすいように弓のダウンとアップでお伝えしていきます。
ダウンで弾く時
元弓で弾く時
弾き始めはどうしても力が入ってしまいがちですので、小指側に重心を置きます。
中弓で弾く時
中弓周辺まで弾くと徐々に人差し指側に力の重心を傾けていきます。
先弓で弾く時
先弓に近づいていくにつれ、人差し指側に重心を置きます。
アップで弾く時
先弓で弾く時
弾き始めはどうしても力が入らないので弓が滑ってしまいがちですので、人差し指側に重心を置きます。
中弓で弾く時
中弓周辺まで弾くと徐々に小指側に力の重心を傾けていきます。
元弓で弾く時
元弓に近づいていくにつれ、小指側に重心を置きます。
このように弓の重心移動が鍵になってきます!
よくある弓のお悩み
ダウンで弾く時のよくあるお悩みが、力が入ってしまうので、ギーギーという音が鳴ってしまうということです。
こちらは小指側に重心を置くことで力が入りすぎないので改善します!
反対に、アップで弾くときのよくあるお悩みは、力がうまく入らないので弓が滑ってしまって綺麗な音で弾けないということです。
こちらは人差し指側に重心を置くことで、力が入りやすくなります。
人差し指で弓を操作するイメージです!
重心移動がうまくできない時の練習方法
今お伝えした方法を一度お試しいただき、頭ではわかっていても弾くとうまく弾けないという人もいらっしゃるかもしれません。
その時はこれからお伝えするポイントに気を付けながら一緒にやってみてください。
ダウンで弾く時
元弓で弾く時
小指側に重心を置くため、人差し指は弓の上に置かず上げてみましょう!
中弓で弾く時
中弓周辺まで弾くと段々と人差し指は弓の上に乗せてみましょう!
先弓で弾く時
先弓に近づいていくにつれ、小指を弓の上に置かず上げてみましょう!
アップで弾く時
先弓で弾く時
人差し指側に重心を置くため、小指は弓の上に置かず上げてみましょう!
中弓で弾く時
中弓周辺まで弾くと段々と小指は弓の上に乗せていきましょう!
元弓で弾く時
元弓に近づいていくにつれ、人差し側を弓の上に置かず上げてみましょう!
てこの原理のシーソーをイメージしながら練習してみるのがポイントです!
力を抜くと考えるのではなく・・・
弓に力が入った場合は、力を抜く必要があります。
脱力という言葉を耳にされたという人も多いのではないでしょうか?
ただこれは感覚を掴むまでが難しいのも事実です。
ですので力を抜くと考えるのではなく、力の重心を移動すると考えると弾きやすいのではないかと個人的に思います。
今回ご紹介した方法は弓の重心移動についてピンポイントについてお伝えしましたが、左指の力の分散方法についてお伝えしている記事がありますのでご確認くださいませ。
グ~ッ!!と力の入った弓の指先がコレで解決!【まとめ】
いかがでしたでしょうか?
今回は、グ~ッ!!と力の入った弓の指先の解決法についてお伝えしました。
今まで重心移動に意識されていなかったという人もいらっしゃったのではないでしょうか?
今回ご紹介しました方法で練習していただくと、徐々に綺麗な音になり練習するのが楽しくなってくるかと思います!
ぜひ普段の練習に取り入れてみてください。