バイオリンを弾いていると、弾いている音が弱々しく鳴って、もう少し迫力ある音を出したいとお困りの時はないでしょうか?
イメージしている音色と現実のギャップで悩んでいらっしゃる方も多いと思います。
今回は弱々しい音が鳴ってしまう時の解決法をお伝えしていきます。
今回の記事をお読みいただくと、なぜ弱々しい音が鳴ってしまうのかがわかり、ポイントを絞って解決法が分かりますので、最後までご覧いただければ幸いです。
弱々しい音が鳴ってしまう時の解決法(動画解説)
なぜ弱々しい音が鳴ってしまうのか?
ではまず、そもそも弱々しい音が鳴る原因を知っておく必要があります。
理由を知って納得いただくと、解決法を知って実践に生かすことができます。
考えられる原因は大きく2つあります。
原因1. 指板側で弾いている
バイオリンを弾く際、普段は弦の真ん中を弾くことが多いですが、中にはその時のフレーズにより、指板側や駒側に寄せて弾くこともあります。
これは、f(フォルテ)の強い音を表現したい時は、駒側で弾き、逆にp(ピアノ)のように弱い音を表現したい時は、指板側で弾くという方法です。
こちらについては以前、詳しくご紹介している記事がありますのでご覧ください。
弱々しい音が常に鳴ってしまうという人は、指板側で弾いていらっしゃることが原因の1つと考えられます。
原因2. 先弓もしくは中弓だけで弾いている
弓のボーイングは、中弓を使って弾くと比較的弾きやすいです。
しかし、どのフレーズも中弓ばかり使って弾くと単調な音になってしまいます。
弓の弾く範囲によって強弱を付けることもできます。
その場合、元弓で弾くとf(フォルテ)の強い音が表現できますし、逆に先弓をで弾くとp(ピアノ)の弱い音で表現することができます。
これは、弓を手で持つ距離の関係で、手元から弾く範囲の距離が離れるほど、音が弱くなります。
その理由で、中弓や先弓だけで弾いてしまうと、弱々しい音が鳴ってしまいます。
弱々しい音が鳴ってしまう時の解決法
では解決法をお伝えします。
原因を2つご紹介しましたので、こちらの2つについて解決法をお伝えしていきます。
指板側で弾いている時の解決法
指板側で弾くには、日頃の弾き方の癖を見直す必要があります。
よくある指板側で弾いてしまう原因は、姿勢が猫背姿勢になっていることが考えられます。
構えているバイオリンが下がってしまうと、カーブのように弓の自然と指板側で弾いてしまうということになってしまいます。
胸を張って弾くことを心掛けましょう。
また、バイオリンと左の脇の下の関係も重要です。
バイオリンを構えていると疲れてしまい、腕が下がってきてしまうと、バイオリンが下がってしまう原因にもなります。
ですので、脇の下は拳1つ分くらいを空けて持つようにしましょう!
こちらは以前の記事で詳しくお伝えしていますので、そちらをご確認くださいませ。
中弓もしくは先弓を使っている時の解決法
全弓で弾く練習をしましょう。
ボーイングの練習で一番弾きにくい箇所が全弓です。
全弓は元弓から先弓まで長い距離を使って弾く必要がありますので、バランスが取りにくいものになります。
まずは開放弦で全弓の練習をしましょう。
慣れてきましたら、弾く弓のスピードを上げて練習してみましょう。
ゆっくりのスピードから、速いスピードにすると弓のバランスも徐々に慣れてこられます。
この2つの練習前にしていただくこと
解決法をお伝えしましたが、まずはご自身の癖を知る必要があります。
これは弾いている時に、自分自身でなかなか気付くことができません。
私自身も生徒様のサポート動画でお送りしますが、思ってもいない癖が浮き彫りになった経験があります。
よく音声で録音される人もいらっしゃる人もいらっしゃるかと思いますが、おすすめは動画撮影でご自身の姿を撮影することです。
動画を撮影することで、自身の癖がすぐに発見することができます!
姿勢や持ち方、ボーイング、弾き方など癖がすぐにわかり、正すきっかけにもなりますのでおすすめです!
こちらは以前、以下の記事で詳しくお伝えしておりますのでご覧ください。
もし、姿勢を改善する必要のある人は解決法1つ目を、ボーイングの弓の範囲を改善する必要のある人は解決法2つ目を実践してみてください。
弱々しい音が鳴ってしまう時の解決法【まとめ】
いかがでしたでしょうか?
今回は、弱々しい音が鳴ってしまう時の解決法についてお伝えしました。
ご自身の癖というのは、なかなか自分自身で気付くことができません。
ですので、動画に撮影して、客観的に見てみることから始めてみましょう。
そうすることで、弾くバイオリンの位置や、弓の範囲を意識して弾くとはっきりした音が鳴りますので普段の練習に取り入れてみてくださいね。